兄の死について手がかりを掴んだ潤也はついにマスターとの対決へ。

だがその結末は意外な結果に。

まさに怒涛の展開。蝉、岩西、鯨といった登場人物達は小説『魔王』の無いようにに変化を与える存在で、『グラスホッパー』のストーリーは関与しないのかと思いました。が、まさかこういった形で押し屋達が登場し、そして潤也が鈴木と似て非なるポジションになるとは……。この漫画の連載が始まった後に『モダンタイムス』が発売された（連載はいつからかは分からないですが）のでそういう展開になるのかなと考えていたのですが、いい意味で裏切られました。台詞だけでなく話の内容も混ざり合い、原作ごとによる線引きはなかなか難しくなっています。

今回の新キャラは大須賀さんのデザインによりまた新しい魅力が引き出されていると思います。

井田ヒロトさんが描く漫画『グラスホッパー』では押し屋が和服キャラですが大須賀さんの場合は逆で、比与子が着物を着ています。まあ、この展開なら比与子が走るのに不向きなハイヒールという設定はいらないですしね。

さらに＜令嬢＞の社員として登場した『モダンタイムス』の三人組も、『モダンタイムス 特別版』にある花沢健吾さんによるイラストと違いスタイリッシュな感じです。

先の展開が読めないストーリー、そして魅力的なキャラの遣り取りが今回もつまっています。まさか、ゴキブリについての会話に泣きそうになるとは……