▼第１話／名張忍法塾▼第２話／蜘蛛丸▼第３話／犬を呼ぶ少女▼第４話／伝火矢纔蔵▼第５話／竜震〔真田軍記より〕▼解説／內記稔夫●登場人物／纔蔵（名張忍法塾の卒業生。伝火矢の術の使い手）、蜘蛛丸（名張忍法塾の卒業生。蜘蛛手を操る）、桔梗（名張忍法塾の卒業生。傀儡の術の使い手）、次郎（桔梗の忍犬）●あらすじ／伊賀・名張の裏の忍法塾では、一人前の忍者を目指して大勢の若者が厳しい訓練に勵んでいた。慶弔15年、蜘蛛丸、纔蔵、桔梗の３人の若者は修行を終え、己の術のみを信じて、それぞれの道へ旅立っていくのだった（第１話）。▼豊臣方と決戦間近の徳川傢に仕えることになった蜘蛛丸は、大阪城の銃の數の調査という使命を與えられる。人足として潛入した蜘蛛丸に、自分も徳川方の忍者だと名乗る文次という男が親しげに話しかけてくる。最初は掟どおりになんのことか分からないふりをしていた蜘蛛丸だったが、見張りに囲まれた際の文次の獻身的な行動を見て、心を開く。しかし、蜘蛛丸も文次も見張りに捕まってしまう……（第２話）。